Vol.74　忘れない！ための勉強法（2022年9月）

皆さんは、「エビングハウスの忘却曲線」をご存じでしょうか？

ヘルマン・エビングハウスが行った、「記憶力」についての実験です。

図１は、ヒトの記憶量と、経過時間の関係です。

このグラフを見ると、、「ヒトは、１時間で覚えた内容の56％を忘れており、１日経つと覚えた内容の74％を忘れてしまう」という衝撃的な結果を示しています。

かなりの減少率だと思いませんか？

「なかなか覚えられない」「覚えても忘れてしまう」と悩んでいる人もいるかもしれませんが、このグラフを見れば、忘れてしまうのも無理はないと思います。

しかし、エビングハウスは「人間の忘れやすさ」を示しただけでなく、「復習を繰り返すことの大切さ」も示しています。

２日以降に「復習を繰り返した」際の、定着度を表しています。「繰り返し学習」を行った後は、グラフの降下が滑らかになっているのがお分かりですか？

「復習を繰り返すと、格段に忘れにくくなる」

これをエビングハウスは伝えたかったのです。

進学塾ニュートンでは、普段の指導に、「エビングハウスの忘却曲線」を取り入れています。例えば、小学生の宿題カレンダーは、意図的に

ページを分けて掲載しています。これは、「繰り返し学習」の回数を増やし、忘れにくくするためです。また、ニュートンのカリキュラムは、同じ内容を

期間を空けて、忘れた頃に復習できるようになっています。

自学学習でも有効に使えます。例えば、宿題を行うタイミングを数日に分けると、定着率が上がります。

暗記に困っている人は、ぜひ「エビングハウスの忘却曲線」を意識した学習をしてみて下さい！

西岡淳佑