vol.75　社会貢献できる人とは（2022年10月）

台風が通り過ぎて、気温が下がって、急に秋を実感しているのではないでしょうか？

コロナだけではなく、風邪やインフルエンザへの感染が気に掛かる時期になりました。

受験生は、入試が、更に近付いているのを感じ取っています。

このような時期に、私は、時折、中学３年生に、「誰のために勉強している？」と尋ねることがあります。どんな答えが出るでしょうか？　ほぼ１００％、「自分のため！」という答えです。

「自分」にのみ目を向けていると、どうなるでしょうか？

「大人になりきれない世代」という本は、1,125人の学生を対象にしたある調査について述べています。この調査は、若い人がおもに自分のことを気にかけているのか、それとも社会のことを気にかけているのかを明らかにするために、二人の社会学者によって行なわれました。結果はどうだったでしょうか？「社会に対する感受性や義務感を持たず、自分のことで頭がいっぱい」だという人が約80％に上りました。

この調査で、「自分のことで頭がいっぱい」と対称的に挙げているのは、「社会のことを気にかけ」たり、「社会に対する感受性や義務感を持ったりすること」です。私は、受験勉強を通して、お子様が、「社会」に目を向けて、他の人のために尽くす気持ちや、自分以外のだれかのために何かをしたりする気持ちを養って頂きたいと思っています。将来、必要な教育を受けた後、社会に出て、そこで出会う可能性がある方々に対して、「感受性や義務感」を持てるようにする、それが、幸福の本質のように思えるからです。