Vol.64 社会に貢献できる人材を育成する (2021年11月）

急に気温が下がって、冬の様な雰囲気と成りました。「秋が無くなったね！」と声を掛け合っているのではないでしょうか？自分と家族の体調に、一層、留意していこうと思う時期となってきました。受験生は、入試が近付いている事を実感する事に繋がります。

この時期、中三生に、「誰のために、勉強している？」と尋ねる事が有ります。「なぜ、勉強している？」という質問であれば、”高校入試のため”と、目の前にある理由をあげたり、”（将来なりたい職業）になりたいから”と、将来に目を向けた理由をあげたりします。「誰のために？」となりますと、一端、口をつぐんでから、ほぼ１００％、「自分のため！」という答えが出てきます。その通りだと思います。でも、「自分のため！」だけでしょうか？「自分のため！」ということを、  強く意識すると、どうなるでしょうか？自分中心の考え方、つまり、”利己主義”になります。19世紀の英国の首相グラッドストーンは，「利己主義は人類の最大ののろいである」と結論しました。国家と国家の間，労働者と使用者の間，生徒と先生の間、そして子と親の間の、多くの問題の根底には，この利己主義があるからです。幸福には、思えません。逆に、自分だけではなく、他の人にも目を留めていくことから、幸福を得られるように思えます。

私は、講師紹介の掲示物に、「社会への貢献」を挙げています。将来、必要な教育を受けた後、社会に出て、 貢献しようとする時に出会う方々の為に、「今、勉強している！」、他の方々の事を気遣って、出来る事を見付けて、それを行なえる人になるために、「今、勉強している！」、ということを伝えたいです。お子様の幸福を願っています。

木村淳美