Vol.79　スマートなスマホ利用を目指して（2023年2月）

今の生徒さんを見ていると、「我々が子どもの時には無かった戦いがあるなあ」と思うことがあります。

その１つが「スマートフォンとの戦い」です。

私の時代は、勉強の３大天敵として、「テレビ・ゲーム・マンガ」が挙げられていて、これらの誘惑と戦いながら、勉強していたことを思い出します。

現代は、それらの天敵がスマートフォンに取って代わっています。

今、このスマホが現代の中高生に大きく悪影響を及ぼしていると言われていることをご存じでしょうか？

2022年の全力学力テストにて、初めて「日ごろのスマホ利用状況」を聞くアンケートが行われました。その結果分かった事は…

「スマホ利用時間が長いほど、各教科の正答率が低い」ということです。

これは、スマホ利用時間と数学の正答率を比較した表です。

「30分未満」の生徒は60.8%であったのに対し、「4時間以上」の生徒は41.4%まで下がっている事が分かります。

またスマホは、その場にあるだけで悪影響を及ぼすことが知られています。

アメリカの研究では、800人を3グループに分け、Aグループは「部屋の外」、Bグループは「ポケットの中」、Cグループは「机の上」にスマホを置き、テストを行ったところ、Aグループが最も成績が良く、B,Cグループは成績が下がったそうです。

スマホを触っていなくても、置いておくだけで点数が下がる…何とも恐ろしい依存性ですよね。

iPhoneを生み出し、スマホの普及に貢献したスティーブ・ジョブズは、「自分の子どもがデジタル機器を利用する時間を大きく制限している」と言っていたそうです。皆さんはスマホを１日どれくらい利用していますか？

スマホには「スクリーンタイム」といい、利用時間が日ごとに見られるようになっています。

皆さんも日々どれくらい利用しているか、確認してみましょう。

また時間制限機能を使い、使用期間を過ぎると、強制的にスマホを使えなくしたり、特定のアプリの使用を制限したりする事も可能です。

スマホは便利で楽しいですが、過度の使用はおススメしません。時間を設定してスマートな利用を心がけましょう。

西岡淳佑